2026.10.25
目次
2026年10月時点のkintone AIでできること
kintone AIは2方向に効きます。データの活用とアプリ設定です。
| 分類 | 機能 | できること |
|---|---|---|
| データの活用 | 検索AI | kintoneアプリのデータをもとに、質問や指示に回答するチャットボットを作成できる |
| データの活用 | レコード一覧分析AI | レコード一覧上のデータをAIが分析・要約する |
| データの活用 | スレッド要約AI | スペースのスレッドのコメントをAIが要約する |
| アプリ設定 | アプリ作成AI | AIと対話しながらアプリのフォームを作成する |
| アプリ設定 | プロセス管理設定AI | AIと対話しながらプロセス管理を設定する |
| アプリ設定 | アプリ設定レビューAI | 管理者が設定したルールにもとづきアプリ設定をレビューする |
この6機能は2026年6月の正式提供開始時点の構成です(提供開始日は2026年6月14日。出典: https://kintone.cybozu.co.jp/feature/kintone-ai/ 、 https://jp.kintone.help/k/ja/update/all/2026/260614 )。
使い始めるのに追加の契約は要りません
- 使えるのはスタンダードコースとワイドコースです。ライトコースでは利用できません(2026年10月時点・https://jp.kintone.help/k/ja/id/040869 )
- 個別の申し込みは不要です。cybozu.com共通管理者またはkintoneシステム管理者が「kintone AI管理」画面で有効化します。機能ごとの有効/無効や、利用ユーザーの制限も設定できます
- 課金はクレジット制です。スタンダードコースは契約ユーザー数×500クレジット/月、ワイドコースは×1,000クレジット/月が追加料金なしで毎月付与されます。付与分は全ユーザーで共有します(2026年10月時点・https://kintone.cybozu.co.jp/price/ )
公式の仕様から読み取れる扱えるデータの範囲
公式の機能仕様を読むと、kintone AIが見ているのはkintoneの中のデータと設定です。以下は2026年10月時点のヘルプ・製品ページの記載です。
- 検索AIは[検索AI設定]の[回答生成に使用するデータソース]で、対象のアプリと使うフィールドを選びます。複数アプリの指定もできます(https://jp.kintone.help/k/ja/ai/ai_search )
- 回答はkintoneのアクセス権にもとづいて生成されます。利用者が見られるデータだけが対象です(同上)
- 顧客データはAIの学習(モデルのトレーニング)に使用しません(https://kintone.cybozu.co.jp/feature/kintone-ai/searchai/ )
- レコード一覧分析AIでは、テーブル内の各フィールド、添付ファイルフィールド、関連レコード一覧フィールドが分析の対象外です。この機能に限った仕様です(https://jp.kintone.help/k/ja/ai/view_analysis/analysis_usage/run_analysis )
- ゲストスペース内のアプリでは、レコード一覧分析AIとアプリ設定レビューAIを利用できません(同上)
検索や分析AIを使うことで今までkintoneに蓄積してきた様々な業務データを活用することができますがkintoneのデータ活用ではもう一段先があります。
kintoneはレコードのコメント欄に、現場の会話がそのまま溜まります。整理されていない定性的なデータです。これを生成AIが読み解けることが、ほかにはない価値だと見ています。
自分の業務が「kintoneの中で終わるか」を見分ける3つの問い
使ってみて止まるかどうかは、機能の優劣では決まりません。その業務がkintoneの中で完結しているかで決まります。次の3つを順に確認してください。
- その仕事で見る情報は、全部kintoneのアプリに入っているか。入力元が別システムか。
- 最後のアウトプットはkintoneのレコードか。メール送信、Garoonへの予定登録、Excel出力か。
- 途中で人が別の画面を開く瞬間があるか。
答えを出すには、業務を細かく割る必要があります。ジョイゾーが業務改善の現場でまずやるのも、そこです。ひとつの業務と思われている塊を、人から切り離して分解する。「月末の請求処理」のままでは、中も外も見えません。
週次の案件会議の準備を分解すると、こうなります。
- kintoneの案件アプリで今週の動きを確認する(中)
- 参加者の空き時間をGaroonで探す(外)
- 決まった日時をGaroonに予定として登録する(外)
- 会議後、議事メモをkintoneのレコードに戻す(中)
中と外が交互に出てきます。途中で止まる感覚は、この切り替わりで起きています。1と2がどちらもYesなら、kintone AIの守備範囲で多くの部分を進められます。
kintoneの外をまたぐときに何を使うか
外をまたぐ部分は、MCPというしくみで埋められます。AIから各サービスを直接操作できるようにする共通の決まりごとだとイメージしてみてください。
MCPは置き場所で2通りに分かれます。
| ジョイゾー提供のリモートMCP | サイボウズ公式のローカルMCP | |
|---|---|---|
| 代表例 | GaroonMCP・kintoneMCP | kintoneローカルMCPサーバー |
| 置き場所 | 用意済みの接続先を使う | 自社の環境で動かす |
| 向いている場面 | すぐ使い始めたい | 自社環境に閉じたい、作り込みたい |
サイボウズ公式の「kintoneローカルMCPサーバー」はOSSで提供されています(2026年10月時点・https://cybozu.dev/ja/kintone/news/api-updates/2025-08-mcp/ 、 https://cybozu.dev/ja/kintone/ai/kintone-mcp-server/ )。
ジョイゾーはスキル39のサービスとしてGaroonとkintoneのリモートMCPを提供しています。たとえば、こう使えます。
- 複数人の空き予定をGaroonMCPで確認し、そのまま予定を登録する。会話だけで日程調整が終わります
- GaroonMCPで1週間分の予定を取得し、kintoneMCPでkintoneの週報アプリに週報の元ネタを登録する

こうした「外とつなぐ」設計を一緒に進めるのがスキル39です。業務に合わせたAIスキルの開発と、kintoneカスタマイズの開発環境の提供を組み合わせています。
よくある質問
Q. kintone AIを使うのに追加の申し込みや費用は必要ですか
A. スタンダードコースとワイドコースなら、個別の申し込みは不要です。管理者が「kintone AI管理」画面で有効化します。ライトコースでは利用できません(2026年10月時点)。
Q. どのくらいの量を使えますか
A. クレジット制です。スタンダードコースは契約ユーザー数×500クレジット/月、ワイドコースは×1,000クレジット/月が追加料金なしで付与されます。付与分は全ユーザーで共有します(2026年10月時点)。
Q. 入力したデータがAIの学習に使われませんか
A. 公式ページには、顧客データをAIの学習に使用しないと記載があります。回答もkintoneのアクセス権にもとづいて生成されます(2026年10月時点)。
Q. Garoonの予定やメールの内容も検索AIで扱えますか
A. 公式ヘルプでは、検索AIのデータソースとして選ぶのはkintoneのアプリとそのフィールドです。外の情報まで横断したい場合は、MCPのような別のつなぎ方を用意することになります。
まず、どこから手をつけるか
順番は3つです。
- kintone AIを有効化して、検索AIを1つのアプリで試す。判断材料を手元に作る
- 止まった業務を細かく分解して、中と外の境界を書き出す
- 外をまたぐ部分だけ、どうつなぐかを決める
AI活用は実感しやすいところから入るのが正解だと考えています。「朝来たら仕事が半分終わっている」ような未来像ではありません。数時間の作業が半分になる。まずはライトに活用していくイメージです。
AIに100%やらせようとせず、任せると速い部分と人が関わる部分を分けて設計します。
実例としてジョイゾー社内のライセンス棚卸し業務をAIエージェントを作って作業時間を大きく短縮しました。効いたのは、AIに最後まで判断させなかったことです。ゴールを「人が判断しやすい整合表の出力」に置き、差分の原因を見極める部分は人に残しました。
ジョイゾーには15年以上のkintone開発実績と、2,000件以上の業務改善実績があります。
スキル39の初回セッションで「業務フロー分析&課題の抽出」を行います。どこで止まっているかを一緒に分解するところから始められます。
まず、止まっている業務を1つ選んでください。中と外の境界がどこにあるか。書き出すのは、それだけで十分です。
